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中村 保之; 香田 有哉; 山本 耕輔; 副島 吾郎; 井口 幸弘
JAEA-Review 2020-002, 40 Pages, 2020/05
新型転換炉原型炉ふげん(以下「ふげん」という。)は、廃止措置技術開発を計画・実施するにあたり、「ふげん」を国内外に開かれた技術開発の場及び福井県が目指すエネルギー研究開発拠点化計画における研究開発拠点として十分に活用するとともに、当該技術開発で得られる成果を有効に活用することを目的として、原子力機構内外の有識者で構成される「ふげん廃止措置技術専門委員会」を設置している。本稿は、令和元年12月2日に開催した第37回ふげん廃止措置技術専門委員会において報告・審議を行った"廃止措置の状況"、"解体データ活用による解体工数等予測システムの整備"、"クリアランスの運用状況を踏まえた今後の対応"及び"原子炉本体からの試料採取実績及び今後の計画"について、資料集としてまとめたものである。
江橋 勝弘; 山口 徹治; 田中 忠夫; 荒木 邦夫*; 斉藤 正男*
JAERI-Conf 2005-007, p.242 - 247, 2005/08
地層試料を地下深部の還元性条件を維持した状態で採取・調整する方法を開発し、その方法が実施可能であることを実証した。地下深部の還元的雰囲気を維持させたままの条件下で最大深度200mまで掘削を行い、岩石試料と地下水試料を採取した。採取した地下水は、アルゴンガスでパージしながらステンレス製容器の中に採取し、ドライアイスで凍結化処理し、冷凍保存した。岩石コア試料は応力緩和防止をするために三軸加圧容器に収納し、梱包,移送,一時保管した。現在、採取した地層試料が地下深部の還元環境を維持しているか否かの確認を進めている。
井崎 賢二; 野田 喜美雄; 岩田 克弘; 樫村 義雄*
JNC TN8410 2001-005, 30 Pages, 2001/01
本報告書では、放射線管理業務の中でも重要な排気中放射性物質濃度の管理について、その技術を向上させるため、施設内における自然放射能の挙動解析を行うとともに、解析結果から「排気モニタバックグラウンド(自然放射能による計数)の低減化手法」及び「排気ダクトなどのリーク判定手法」について検討し、報告する。排気モニタのバックグラウンドの低減化については、排気サンプリング位置を変更すること等によって可能であり、施設の新設時及び排気モニタの更新時にその手法を適用することができる。また、排気ダクトなどのリーク判定については、排気ろ紙に捕集された自然放射能の核種分析等を行うことによって容易に行えるものであり、施設運転の安全確保及び放射線管理技術の向上にも役立つものである。
伊藤 和寛; 根本 昌明; 佐井川 拓也*; 助川 一弥*
JNC TN9410 2000-008, 66 Pages, 2000/03
高速実験炉「常陽」は、昭和57年に、照射用炉心(MK-II炉心)として初臨界を迎えて以来31サイクルの定格出力運転と13項目の特殊試験のための短期間運転及び8回の定期検査を行い、平成9年12月にMK-III炉心への移行を開始した。この間、1次系ナトリウムは67回、2次系ナトリウムは81回、1次系カバーガスは75回、2次系カバーガスはオーバフロータンク及びダンプタンクから各89回のサンプリングを実施し、不純物濃度データを蓄積してきた。「常陽」MK-II炉心の集大成として、これらのデータ及びこれらに関連するプラントデータについてユーザが利用できるようにデータベースとして整備した。本データベースには、関連するプラントデータと「常陽」実機で測定した1次系ナトリウム及び2次系ナトリウム中の酸素、炭素、水素、窒素、塩素、鉄、ニッケル及びクロムを、1次カバーガス及び2次カバーガス中の酸素、水素、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、メタン及びヘリウムの濃度を収録している。これらのデータは、ユーザが利用しやすいようにその時の炉心状態と併せて収録した。
有金 賢次
第14回立教大学原子力研究所講演会論文集(IAERU-9904), p.19 - 29, 2000/00
原子炉施設の解体にあたって、残存放射性物質の量を評価しておくことは作業の立案及び被曝評価の上から重要であり、原研で解体が行われたJPDR、むつ等においても評価されている。JRR-2では、計算及び推定によって放射化及び汚染放射能を評価し、その妥当性を再評価するため、試料採取、線量測定を行って評価結果と比較検討している。講演では、これまで解体が実施されたJPDR、むつ等の放射化放射性物質の評価を概観し、JRR-2廃止措置の概要を述べ、その後、JRR-2の残存放射性物質の評価と再評価について述べる。
笹本 広; 油井 三和; Savage, D.*; Bille, B.*
JNC TN8400 99-025, 32 Pages, 1999/06
地下水水質形式のモデル化の対象となるサイトや処分場の変遷過程を評価するために地下水データを用いる場合、データを用いる前に、データの品質や目的にあったデータであるかどうかについての評価を行う必要がある。本報告書では、データの品質保証に係わる事項・内容について整理した。その結果、地下水地球化学に関するモデル化を行う上では、以下の点に留意することが必要であると考えた。・どの様にして地下水試料がサンプリングされたか(試錐孔掘削中にサンプリングされた地下水か、水理試験の間にサンプリングされた地下水か、原位置での測定値か、試錐孔からポンプで汲み上げられた地下水か、原位置での圧力状態を保ったままサンプリングされた地下水か)。・掘削水の影響等を受けていない地下水試料をどの様にしてサンプリングしたのか。また、その手法に伴う地下水試料への影響(誤差)は、どの程度なのか。・地下水サンプリングの間に脱ガスの影響を受けていないか。もし脱ガスの影響を受けているならば、もとの状態の(正確な)地下水組成を推定するため、地球化学モデルによる補正がなされているか。・地下水の酸化還元状態の非平衡の度合いを把握するため、キーとなるサンプルに対して、異なる手法(例えば、電極によるEhの測定や酸化還元反応に鋭敏な化学種濃度の測定等)による酸化還元状態の調査が行われているか。・地下水試料の濾過方法はどの様にして行われたか。また、室内での水質分析のために、地下水試料をどの様に保存していたか。・低濃度である溶存アルミニウム(通常、0.2mg/L未満)の測定にあたり、精度良く、再現性のあるデータを得るため、地下水試料の濾過(0.1m)や化学分析について、十分信頼できる方法が採用されているか。・地下水試料の化学分析における誤差や検出限界はどの程度なのか。また、測定値に誤りが無いかどうかを確かめるため、電荷バランスのチェックや全溶解成分に関する測定値と計算値の比較等を行っているか。・キーとなる地下水試料が採取された場所での岩石試料に対して、詳細な鉱物学的分析が行われているか。
平田 洋一*; 小川 賢*
PNC TJ7439 98-003, 171 Pages, 1998/08
本業務は、大深度の立坑(数百千m程度)および坑道の掘削を伴う調査研究等において、その周辺に掘削した試錐孔内で大きな差圧が発生する場合でも長期間に亘り連続して最大20区間の間隙水圧の測定および採水作業を行うことができる深度1,000m対応の長期モニタリング装置を製作するものである。本装置は、大きくダウンホールユニット、インナープローブユニット、データ観測・制御装置で構成される。以下に、本装置の主な特徴を示す。・最大30kgf/c㎡の差圧環境下での間隙水圧測定および地下水の採水が可能・深度1,000m、孔径86120mmまでの試錐孔に適用が可能・摂氏70までの温度環境下での適用が可能・水圧観測用圧力計に水晶発振式の小型で高精度な絶対圧力計を採用・観測区間の圧力等を維持した状態で、地下水を地上に回収可能本装置の製作に伴い室内試験および孔内性能試験を実施した結果、ダウンホールユニット、インナープローブユニット、データ観測・制御装置の全機能について正常に作動することが確認された。
赤津 康夫; 清水 武彦; 磯崎 徳重; 片桐 裕実; 磯崎 久明; 大内 博*
PNC TN8440 97-037, 501 Pages, 1997/10
東海事業所環境安全課では、海洋モニタリング船「せいかい」を用いて、保安規定、県監視計画等に、基づき、海洋試料(海水・海底土)の採取を実施している。また、東海沖の海洋観測業務(放出口)における流向・流速測定・水温・塩分の水平・鉛直分布観測等)も定期的に実施している。本報告書は1995年の東海沖における海洋観測業務(流動調査、水平観測・鉛直観測)を第I編とし、第II編に海洋試料採取に係わる業務についてまとめたものである。なお海洋試料採取については1995年4月1996年3月(年度)まで記載した。
原口 強*; 井上 基*
PNC TJ7704 97-001, 45 Pages, 1997/01
活断層調査では活断層の活動履歴を把握するために、トレンチ法による調査が行われてきた。地層抜き取り調査法はこれに代わる新しい調査手法の確立を目指すものである。本方法は、地層を薄い地層断面として不攪乱状態で抜き取ろうとする方法である。試験装置は、広島大学中田高教授他の考案によるボックス型および矢板型の地層抜き取り装置である。地層抜き取り装置の基本原理は、片方に解放断面をもつ幅広い「コの字」状本体とこれを覆う蓋板からなり、それぞれを個別に地盤中に貫入させて後、双方を一体化して内部に挟まれた地層を抜き取る点に特徴を持っている。装置の地盤への貫入には、建設現場で使用されているバイブロハンマーを用いる。現地試験は、長野県白馬村の神城断層(活断層)を対象として実施した。その結果、幅1.6m深さ3.0m厚さ10cmの地層断面と、2箇所で幅0.4m深さ11m厚さ12.5cmの地層断面の抜き取りに成功した。このことにより、本装置のトレンチ調査法に代わる新たな調査方法としての有効性が確認された。
赤津 康夫; 片桐 裕実; 清水 武彦; 磯崎 久明; 磯崎 徳重; 大内 博
PNC TN8440 95-032, 458 Pages, 1995/09
東海事業所環境安全課では、海洋モニタリング船「せいかい」を用いて、保安規定、県監視計画等に、基づき、海洋試料(海水・海底土)の採取を実施している。また、東海沖の海洋観測業務(放出口における流向・流速測定・水温・塩分の水平・鉛直分布観測等)も定期的に実施している。本報告書は1993年の東海沖における海洋観測業務(流動調査・水平観測・鉛直観測)を第I編とし、第II編に海洋試料採取に係わる業務についてまとめたものである。
飛田 和則; 片桐 裕実; 磯崎 久明; 磯崎 徳重; 大内 博
PNC TN8520 94-003, 303 Pages, 1994/01
東海事業所における海洋環境監視業務は、再処理施設保安規定第7編環境監視及び茨城県環境放射線監視計画に基づいて実施されている。本マニュアルにおいては、海洋環境監視業務として、海洋試料(海水・海底土等)の採取作業及び海洋データ処理作業等を中心にとりまとめたものである。又、海洋環境監視作業に使用するモニタリング船「せいかい」の機関及び操船方法についてとりまとめたものである。尚、今後とも海洋環境監視計画の見直し、船舶設備の更新(船舶安全法等による)等、随時必要に応じて追加・改訂される予定である。
平田 洋一*
PNC TJ7439 94-001, 90 Pages, 1994/01
深部岩盤中の地下水の地球化学的データを取得するために、坑道壁面から掘削した試錐孔を利用し坑道周辺の目的とする深度から地下水を採取できる装置を製作した。同装置は採水区間を設定するパッカー部、パッカー拡張用ダブルロッド、および地上部からなる。地上部は採水区間の圧力監視用圧力計と同区間と連結しているチューブから採水するためのバブルで構成されている。装置の適用孔径は66mm、最大装置深度は2mである。採水区間を閉鎖する遮水パッカーに加えて、試錐孔周辺岩盤内の水理学的な変化を防止するためのデッドスペース用パッカーを備えている。装置には、採水区間およびデッドスペース用パッカーで閉鎖された区間の空気を除去するための注水および採水できる機能を持たせた。室内性能試験では、2mのダミー管内で遮水用パッカー、デッドスペース用パッカーが確実に拡張・収縮でき、十分な遮水性能を持つことを確認した。釜石鉱山250mレベル坑道内で実施した設置指導においても、本装置の性能は確認された。
田中 忠夫; Guo, Z.*; 向井 雅之; 武部 愼一; S.Li*; 神山 秀雄*
JAERI-M 93-235, 17 Pages, 1993/12
中国輻射防護研究院野外試験場の黄土層において、H,Co,Sr及びCsを用いた放射性核種野外移行試験を実施してきた。原位置における放射性核種の移行挙動を正確に評価するためには、精度の高い放射性核種の分布データを得ることが必要である。本報では、野外試験場からの試料の採取方法並びに採取した試料の分析方法について検討し、分布データを得るための適切な方法を提案した。
細堀 健司*; 豊岡 義則*; 酒井 幸雄*
PNC TJ1411 93-001, 945 Pages, 1993/01
深部岩盤中に存在する地下水の地球化学的特性を把握するために、ボーリング孔を利用して深度1,000mまでの地下水をそれが存在する条件に極力近い状態で採取し、地上まで運搬できる採取装置の詳細設計を実施した。この装置では、被圧不活性状態で地下水を採取・保持するために、密閉性を確保したバッチ式(ボトル式)採水法を採用した。また、長時間に渡り繰り返し採水を行なうためにケーシングシステムを採用し、ボーリング孔壁の崩壊に対処した。さらに、採水区間を厳密に特定するためにその上下をパッカーによって遮断し、上下からの汚染水の流入を防いだ。採水に先だってこの採水区間の溜留水はポンプによって地上あるいは採水区間より上の孔内に排出される。採水装置全体の構造を単純化し、深度1,000mの高圧・高温環境からの採水作業の安全性を向上させるために、パッカーの拡張・収縮を含めた採水に係わる主要な機能を孔内システムに集中させた。この孔内システムはケーシング内を採水深度まで降下してパッカーシステムに結合する。孔内システムと地上との接続には光通信・電源ケーブル及び水回路用のホースを1本に束ね耐荷重力を備えた複合ケーブルと同巻取り装置を採用し、装置の簡素化と作業の合理化を計った。また、採水区間の水圧・水温及び孔内システム内の各機能の作動状況等を常時地上でモニターし、操作できるようにした。孔内システムと地上との通信系にはRS-485規格を採用し、将来の機能追加にも柔軟に対応できるものとし、本装置の発展性を確保している。こうして当初仕様を満たす採水装置の設計が完了した。
中野 勝志; 瀬尾 俊弘; 古屋 和夫; 太田 久仁雄; 尾方 伸久; 若松 尚則; 柳沢 孝一
PNC TN7510 92-007, 27 Pages, 1992/07
本稿は、岐阜県瑞浪市明世町月吉正馬様洞試験サイトに掘削された深度 約1,000mの試錐孔(AN-1号孔)において実施した、水理試験および地下水の採水結果について報告するものである。この水理試験と地下水の採水は、SKBがスウェーデンの放射性廃棄物の地層処分に係わるサイト特性調査で使用した、アンビリカルホースシステムを用いて行われた。水理試験は注水法を用いて孔内の2区間で、地下水の採水は4区間で行った。地下水の採水中に地上部と孔内部のデータ通信に問題が生じたこともあったが、装置の機能は全体的には満足のゆくものであった。水理試験の結果より、AN-1号孔の岩盤の透水性はかなり低いことがわかった。設定した2つの測定区間の中で、透水性の高かった277.5281.5m区間には、測定区間内を横断する割れ目が分布していると考えられる。同区間の透水量係数は約10/SUP-7/m/SUP2/sであった。また、岩盤の平均透水係数は約3x10/SUP-8/m/sであった。一方、947951m区間の透水量係数と平均透水係数は、それぞれ約4x10/SUP-9/m/SUP2/sであり、透水性の低いことがわかった。地下水の採水に係わる主な問題点は、AN-1号孔周辺の岩盤の透水性が低いため、地下水を十分に供袷できる採水区間を見い出すことが困難であったこと、および地層水(閉鎖した採水区間内の岩盤の間隙に本来存在する地下水)を採水するのに長時間を必要としたことである。
寺門 嗣夫; 住野 公造; 安 哲徳; 川原 誠二; 伊藤 芳雄; 郡司 泰明; 照沼 誠一
PNC TN9410 91-376, 79 Pages, 1991/11
機器台帳は,運転サイドの観点から系統設備に関する運転・保守履歴,運転経験及び研究開発成果について記録,整理及びめお蓄積を行い,設備保全,プラントの安全・安定運転の確保に役立てる事を目的としている。機器台帳の整備は,さらに「常陽」運転保守経験報告書(JOMEC)を初めとする各種技術資料の作成や系統担当者の交替時における引継の面において必要不可欠なものである。本報告書は,原子炉台1種運転台2グループの担当統計である1次Na純化系,1次Nsサンプリング設備,1次系ガスクロマトグラフ,1次AArガスサンプリング設備,1次Na充填・ドレン系,1次Naガス系,圧縮空気供給に関する平成2年度の機器台帳を総括したものである。主な特記事項は次の通りである。1・電気品不良による簡単な故障は数回発生したが,特記すべき不具合を無く順調な運転を継続した。2・炉容器V/TラインNaドレン,1次CTバイパス運転中におけるCT余熱予熱保持等において貴重な運転データを習得した。又,1次系ガスクロマトグラフの保守基準を確立した。3・1次CTバイパス運転によるNa系内への不純物混入量評価,偏析特殊サンプラの閉発等研究の面においても数多くの成果が得られた。
堀田 政国*; 古市 光昭*; 伊藤 克夫*; 須藤 賢*
PNC TJ7449 91-001VOL1, 406 Pages, 1991/05
岩盤における立坑等の坑道の掘削は岩盤本来の力学的・水理学的特性に影響を与え、また、坑道周辺の水理環境の変化を促し、地下水流動に影響を与える。立坑掘削影響試験は、これらの現象を定量的に把握し、評価することを目的としているが、本調査ではこの試験の一環として、立坑掘削中の周辺岩盤の水理的状況、水理特性の調査を行ない、水理解析のためのデータを提供し、岩盤の水理地質的な検討を加え、立坑掘削が周辺岩盤に与える水理的な影響を解析・評価する。本研究では、実際に立坑掘削時の周辺地盤内の地下水圧の計測、および地下水採水・簡易水質分析を通して、立坑掘削時の周辺地盤内の地下水理状況の変化のモニタリング手法について検討した。地下水圧計測データは立坑掘削の影響、採水の影響、季節変動等に分けて検討を行なった。また、地下水採水時に計測した簡易pH計測および電気伝導度については地層毎の水質特性として検討すると共に、採水効率についても考察を行なった。立坑掘削による地下水理状況への影響を予測するための手法検討としては、三次元地下水流動解析を試みた。前年度の「立坑掘削影響試験のための水理事前調査(II)」において示された水理地質モデルを基に三次元の地下水流動解析用モデルを構築し、これを用いて立坑掘削時の地下水圧の変動および流向・流速、さらに既存坑道内への湧水量および新立坑内への湧水量を予測した。これらの予測値は、立坑掘削時の計測値と比較検討された。
青木 昌典; 加藤 章一; 吉田 英一; 和田 雄作
PNC TN9410 91-099, 106 Pages, 1991/02
次期大型炉の蒸気発生器管板用材料として適用が検討されている高クロムモリブデン厚鍛鋼品(厚さ250280mmのクリープ破断特性および資料採取位置による材料特性への影響を把握することを目的に、500Cおよび550Cにおける大気中クリープ試験を実施した。供試材にはMOD.9CR-1MO鋼(F4、F8ヒート)をはじめとし、9CR-2MO鋼(H6ヒート)および9CR-1MO-NB-V鋼(G3ヒート)の3鋼種4ヒートを用いた。得られた結果は以下の通りである。1)高クロムリブデン鋼2鋼種4ヒートについて、材料特性評価の上で基本となるクリープ特性データを最長約10,000時間まで取得した。2)クリープ破断強度を鋼種間で比較すると、500度Cおよび550度CともMOD.9CR-1MO鋼9CR-1MO-NB-V鋼9CR-2MO鋼の強度順となり、MOD.9CR-1MO鋼が優れたクリープ破断強度を示した。3)各鋼種の試料採取位置によるクリープ強度への影響を見ると、MOD.9CR-1MO鋼および9CR-1MO-NB-V鋼では、表面直下中央部のL方向の破断時間が長くなり、t/2肉厚中央部のZ方向で、破断時間が短くなる傾向を示した。4)9CR-2MO鋼のクリープ破断強度は、MOD.9CR-1MO鋼(F4、F8)および9CR-1MO-NB-V鋼と比較し低いものの、クリープ破断伸びおよび絞りは、他の3材料と比較して大きい値を示し、その傾向は、試料採取位置によらず同様の傾向となった。今回の試験結果から、高コロムモリブデン鋼鍛鋼品(250280mmT)の中では、MOD.9CR-1MO鋼が優れたクリープ破断特性と有していることが明らかになった。
大林組*; 鹿島建設*; 清水建設*; 大成建設*
PNC TJ1449 91-006, 68 Pages, 1991/01
コンクリートは放射線廃棄物の処理において、固化体、緩衝材、グラウト材、シール材及びプラグ材などとしての利用が検討されている。本研究は、自然条件下で長期間にわたって変質の進行したコンクリートの変質挙動に関する文献調査を行い、コンクリート構造物から変質したコンクリート試料を採取して、その試料の変質状態の調査研究を行ってきた。本年度は、さらにコンクリートの長期変質挙動に関するデータを蓄積することを目的として、コンクリート構造物から採取した試料についてその変質状況について試験検討を行った。試料採取を行ったコンクリート構造物は、昭和13年に建設(52年経過)された東京都心のビル及び昭和4年に建設(61年経過)された横浜新港の埠頭である。得られた試料について、その変質に関する各種の試験を行うと同時に、長期の変質挙動の予測手法に関する文献調査を行い、以下が明らかになった。(1)コンクリートの変質過程について 試験したコンクリートは、それ程変質していないようである。これは、ビルのコンクリートコアは地下3階外壁から、埠頭のコンクリートブロックは海水面下から採取され、両試料とも比較的に安定した環境にあったためであると考えられた。(2)変質挙動の予測手法に関連する文献について コンクリートの長期の変質挙動の予測手法や実際の変質程度を検討した結果と比較検討が可能な研究は少なかった。
not registered
PNC TN7410 89-009, 13 Pages, 1988/11
深部地下水採取装置(タイプB)は、深さ100m以内の岩盤内を流れる地下水をボーリング孔内で採取して地下水の化学分析に供するために設計製作された地下水採取装置でである。本装置は「サンプリングカプセル」と「地下水サンプラー」から構成されている。サンプリングカプセルは地盤内の特定のクラックを通過して流れる地下水だけを採取し、その他のクラックや地表からの水とガスが採取したサンプルに混じるのを防ぐために、クラック周辺の孔壁を上下2個のパッカーで被覆するように設計されている。またカプセルの中心部に2インチ径のパイプが設置されていて、その下端には地下水中に含まれる風化土などの固形物をろ過するため、フィルターチップがついている。サンプリングカプセルをボーリング孔に沿って降下させ、フィルターチップがクラックの位置に一致するようにセットした後、パッカーを膨張させるとカプセルをその位置で固定し、クラック周辺の孔壁はパッカーのゴム膜で被覆する。この装置は地下水とそれに含まれるガスを地盤内と同じ圧力と温度で採取することができ、採取されたサンプルは外気に触れることなく実験室に運搬することができる。またサンプル容器に採取された水とガスの比率を随時観測することができるように、サンプル採取中にサンプル容器内の圧力を測定する装置が付いている。また、サンプルの採取に先立って、地下水の地盤内圧力も測定することも可能である。地下水を採取するには、地盤内の地下水圧よりもサンプル容器内のガス圧を低い状態にして地下水を容器に吸引するが、地盤内の地下水圧とサンプル容器内のガス圧の差が大きいとクラックを通過する地下水流の速度が速くなり、そのためにクラック表面の、クラックが閉塞されること(めずまり)がある。このような現象を防ぐためにサンプル容器に通ずる回路に毛細管路を設置して地下水流速をコントロールできるように設計した。